Introduction to the history of Bikkuriman

00. 緒言

 ここではビックリマンの歴史の基礎, 及びビックリマンの歴史に関わる様々な謎とそれらに関する諸説について解説した. またここではなるべくシール, アニメのストーリーを併記することにしている.

Contents

0. 先史

  1. 超聖神降臨
  2. 聖神ナディアと異聖メディア
  3. 源層紀

I. 聖魔の争い

  1. 魔紀元(第1弾)
  2. 始天紀I(第2弾)
  3. 始天紀II(第3弾)
  4. 伸天紀I(第4弾)
  5. 伸天紀II(第5弾)
  6. 混天紀(第6弾)
  7. 戦天紀I(第7弾)
  8. 戦天紀II(第8弾)
  9. 回天紀(第9弾)
  10. 乱天紀I(第10弾)
  11. 乱天紀II(第11弾)
  12. 乱天紀III(第12弾)
  13. 次界元(第13-14弾)




II.



  1. 次界元

     遂に聖戦士軍団は次界へ到達した! しかし, 悪い事にワンダーマリアがこれに先立って次界に到達し, 次界第一エリア, 次動ネブラにかつて無き大軍団を結成していたのである. こうして次界に於いて聖魔の争いは止むどころか, さらに激しい争い(第4次聖魔大戦)へと突入するのである! さらにロココが積星(パイルせい)となって消滅, 変わってヤマト神帝が新ヘッド, ヤマト爆神となる. これは衝撃的な事件であるが, その後ロココ復活, 神帝消滅となることに比べれば大した事ではない. ロココの消滅は完全ではなく, その魂は積星という形で残っているが, 神帝は消滅と同時に転生し, 神帝本人の復活は不可能となったのだから.

     この次動ネブラにおける争いは第13弾から第14弾まで続き, 2000年末[link4]の掲示板であったように複数の説の対立などもあってなかなか複雑な内容であるが, 大雑把に言えば, 第13弾は魔幻型, 魔幻迷宮侵入前の争いで, 第14弾は魔幻型, 魔幻迷宮内部での争いという事になると考えられる. ともかく順を追って解説すべきだろう.
     当初次動ネブラは重力が逆に働く世界であった. 何故重力の働く方向に足を向けないのか? 恐らく次動ネブラは現代的に説明するなら, 天井が広がっていて, 地上に相当する部分にはネブラ海があるか, または底無しなので, 天井に悪魔が魔幻型を形成していると言えるだろう.
     まず, ロココの通った後にウィングパス流が登場, 天聖界から次界まで高速で移動できるようになり, 天聖界から次界へ援軍が駆けつけ, ヤマト爆神を新たな筆頭とする新生聖戦士軍団が組織される. ヘッドキャラとしてはヤマト爆神の他, 次動ネブラの支配者である魔闘妃ダークヘラ(アニメでは彼女は元々次動ネブラを統治していた天使王女ヘラであったのがマリアの超念魔で操られていたことになっているが, シールからはその旨は読み取れない)があり, ダークヘラの持つ造魔棒が遊離肥大化し, 魔覇ドラゴットとなり, 建設されるであろう魔幻型頂上を目指し飛翔を始める. 魔覇ドラゴットが魔幻型頂上に安位置される事で魔幻型は完成するのである.

     第13弾ノーマルの前半(145-150)は悪魔は造魔竜鬼と呼ばれ, 全て工事機械を象った竜の姿で, その体や武器を使い魔幻型を建設したり, 聖戦士軍団と戦ったりする. お守りには特別の肩書はない(お守りサルとの俗称で呼ばれている. なお, ソルジャンキー, ソルジャン類はそれぞれ第15, 第17-18弾の猿人型のお守りを指すので第13弾のお守りを指すのは不適切である; ただし第13弾のお守りの中には第17-18弾でソルジャン類にパワーアップするものもある)が, すべて猿の格好で, ネブラで進化したものである. 彼等が魔幻型を最初に発見し, それを次界案内古師(後述)を経て聖戦士軍団に通報したとされる. この発見はウィングパス流の完成によって次動ネブラの霧が晴れたことによって可能となった. 縁神とは彼等や後々の弾に登場する ソルジャンキー, ソルジャン類を含めた猿人お守り全般を指す. 天使は円神子と呼ばれ, 造魔竜鬼の魔幻型建設を妨害する役割を担っていたのだが, 結局魔幻型は完成し, 魔覇ドラゴットがこの頂上に安置された.
     魔幻型の下(ヤマト爆神の裏書ではネブラ核域)には源祖球があり, 天魔界のエネルギー源となっている. ここでエネルギーを汲み出しているのは後述する魔魂プタゴラトンである. なお造魔竜鬼はこれと同時に魔幻型に吸収されたようだ. No.151-153の悪魔は悪根鬼の裏書きの用語を用いれば再生魔体となるが, これは物理的対象としての“体”を示すから適当ではない. 第10弾の 所でも述べたが彼等は悪根鬼が聖因子をコピーしてパワーアップしたものである. ただしアニメでは次界に旅行に来た天使をダークヘラが洗脳したものとされている. いずれにせよ, この様にして誕生したのは悪魔 151 再魔リッチャー(←天使 8(成りキング)+悪魔 115(バクテ裏闇)), 悪魔 152 再魔ファイター(←天使 3(ゴッドマングース)+悪魔 116(コケ裏闇)), 悪魔 153 再魔ブレーカー(←天使 23(あっ晴れ天使)+悪魔 117(イバ闇暗))である. 彼等が次界へ移動した道が魔気噴出流であり, ウィングパス流と対を成すものといえるが, 次界暗裏ロードとの関連は不明である. 彼等に対抗するのが天使理力アップ帝使(天使 151-153)である. 再生魔鬼はBM史上初の理魔力使用キャラであるが, 両方の力が相殺しあって十分に力を発揮できなかったようである. とは言え理力と魔力の複合した攻撃に天使は苦戦したものの, 結末はシール上は不明であるが, 最終的に天使が勝利したようだ.
     悪魔 154-156は裏書上デビリン族増長型と呼ばれるが, 別に第11弾のデビリン族のパワーアップではないのだからこのような名称は好ましくないであろう. 彼女達は超念魔発生球体を手にしているがこれは前述した源祖球から発生したものである. お守り 154-156は前述の通り次界案内古師と呼ばれるが, 彼等は前述した魔幻型の存在の通報のほか, 第14弾の天使157-159(いずれも従来のキャラのパワーアップしたものだがこれについては後述する; この周辺は相当にキャラ関係が交錯している!)を導き, パワーアップのためのアイテムを供給する. 彼等はさらにデビリン族の特技を妨害する. さらに彼等の持つ聖コメットは裏書き上聖恵ーブに反応するとされている (お守り-155 導庵の裏書には聖恵ーブの語は出ず, “伝導探知棒の伸び縮みで…”となっているが, お守り-154 迷庵の裏書で“聖恵ーブの波動伝導を…”とあることから“伝導”は聖恵ーブの伝導を指していると考えられる)が聖恵ーブとは何だろう? デビリン族は古魔恵を使う事が出来るとされているが(悪-155 バクトロ魔Ωの裏書など)これと対比すべきものがあるだろうか?
     天使 154-156はアーチ理力最終神と呼ばれるが, 154 如面幻神, 155 オアシス幻神, 156 レスQ幻神で, 要するに第11弾での男幻神に対する女幻神である. 彼女達は魔紀元神器に似たアイテム(順に聖曲玉槍, 聖鏡ディスク, 聖神剣, 総称は確認されていない)を持ち, デビリン族と戦うが破れ, これらのアイテムが悪魔に渡らないようにネブラ海へと投げ込んだ. 当時はまだ環象変化が起こっていなかったのでこれは天井へアイテムを投げたと見られる. しかしこの聖鏡ディスクが後にフュジョンキッドスを誕生させ, 聖常キッソスと魔君ポセイドスの双対性を証明する, 古魔魚族のルーツにおける一大事件を引き起こしたのである!だがこれは後に論ずべき事であろう.
     さて, “幻神”はこの他ヤマト爆神に源祖球からの魔的の存在を知らせた. ヤマト爆神はこれを受け爆装化し魔幻型の頂上に向かい, 魔覇ドラゴットが安位置される事を防ぐが成功せず, ネロ甲殻体が魔覇ドラゴットの右眼にはめ込まれ, 魔幻型は完成してしまうのである!一方この頃間断なきウィングパス流によってネブラ環象大変化が起こる, すなわちここで重力が逆転し, 次動ネブラが聖域化する.
     第13弾の最後に創聖巡師の聖梵ムガルであるが, 聖被膜変化によって怪奇ムガルへと変化する. しかしこの時点では何が目的なのかは未だ不明である.

     第14弾は聖戦士軍団の再編, ヤマト洗脳計画, ナディア出現, 曼聖羅の暗躍, ネブラウォーズ終結が主要なイヴェントであるが, ここではそれらについて説明したい.
     まず源祖球パワーによって, ネロ甲殻体からデカネロンが復活した. 魔偶妃という称号は魔肖ネロの“魔偶王”の称号を踏襲こそすれ性別としては女性である事を示している(もっとも後に[2]を通して明らかになった所では少なくともSBMまではビックリマンの登場人物に性別の概念はないらしい). そして魔魂プラゴラトンもシールとして登場した.
     一方, 聖戦士軍団も再編された. 聖戦士軍団の再編によって新たに加わった勢力として, 天使 157-159は総称は存在しないようだが, 次界案内古師の誘導によって魔幻型に到達した. 彼等と次界案内古師のアイテムは次の様な対応関係にある:

    天使 157 烈神照光(←天使 55 照光子) --- お守り 155 導庵 天使 158 聖妃リーチ(←天使 75 上御殿) --- お守り 154 迷庵 天使 159 ストライク天使(←天使 122 アローエンジェル) --- お守り 156 護庵

     天使 160-162は聖ウォーマンII, すなわち第二の聖ウォーマンとも言うべき女戦士集団である. 彼女達は魔存鬼(次に述べる)およびデビリン族増長型との対決および「創原化」(聖胞士裏書)、即ち次動ネブラの聖域化が目的のようである. これに対して, 悪魔 160-162は魔存鬼と呼ばれ, ネブラ環象変化に適応した悪魔であるが, 悪魔軍の一員に過ぎず, これといった役割はないようだ.
     悪魔 163-168は魔宮伝説鬼と呼ばれ, 魔幻型のふもとに広がっている魔幻迷宮に幻覚を発生させ天使を迷わせる役割を持っている. 天使 163-168はプレイ天使と呼ばれ, お守りの助けを借りて魔宮伝説鬼の罠を打ち破る役割を果たす. 例外なのは神伝レーラ(天使 167)で「とまっためざ魔人に魔夢されて迷宮登場不可」となっている. この意味は明瞭ではないが悪魔の力が関係して迷宮に登場できなかったことが推察できる. ただしアニメではそうではなく餓乱苦2に騙されていたようだった. 他のプレイ天使とお守りの対応関係は次の通り:

    天使 163 チョッキング --- お守り 33 はさみ助
    天使 164 ツルツル天使 --- お守り 91 つる兵衛
    天使 165 一刀星断帝 --- お守り 27 一寸助
    天使 166 聖プリ帝 --- お守り 107 守PON児
    天使 168 聖スワン --- お守り 138 勃っくん

     ノーマルキャラの説明が終わったのでヘッドの最初に魔祭司(シール裏書より)魔魂プタゴラトンの役割について説明したい. 彼がヤマトを洗脳の儀式にかけたことは彼のシールの裏書にも記されていて有名な話だが, この他にもネブラウォーズに於いていくつもの役割を担っていた. たとえば当時, 超久遠域(“久遠域”とは同じと考えられる)へ進行中のマリアへ魔念波を送信していた. これは久遠域のマリアとの連絡を取ることが目的だったと考えられる(しかしその後絶対壁によってマリアが孤立したことで連絡を取ることは不可となったのだろうか?).
     デカネロンのネロン魔球へ魔魂注入したのも彼である. しかしこのことと後のネロ因子の壮絶な変遷は直接の関係はシール上明記されていない!詳しくは第17弾で議論する.
     また, デカネロン裏書中に“爆神聖唖フォーム完装で魔祭司が消え祖球止?”とあることから, 源祖球を操っていたのも彼であると考えられる. よって第13弾の第6段落の冒頭で書いたことから彼が次動ネブラを実質管理し, さらにデカネロンの復活自体プタゴラトンによるものだったと考えられる.

     以上で第14弾の登場人物について述べたが, これらのことから, 悪魔軍は非常に強力な軍勢を誇り, ネブラウォーズが天使にとって非常に苦しい戦いだった事が推察されよう.

     しかし, 上述したデカネロンの裏書に記されているように, ヤマト爆神は洗脳から解けプタゴラトンを倒し, デカネロンは突然変異翼で絶対壁(後述する)を超え, マリアを追い久遠域へ向かったまま行方不明となった. また, 王女ヘラは洗脳から解き放たれ, ドラゴットを破壊したが, すぐにバッドガードが作動して殺された(アニメでは殺されず, ヤマトと共に次動ネブラを統治した).
     ともあれ, プタゴラトンが倒され, 王女ヘラが洗脳から解き放たれドラゴットを破壊したことから戦局は一転, 天使有利となり, 最終的にはヤマト爆神が魔幻型と源祖球を断ち切る事でネブラウォーズは終結を迎える.

     一方, 新たなる危機も発生した. 第三の創聖巡師, 聖梵インカが曼聖羅から襲来してきた. 彼も聖被膜変化によって怪奇インカへと変化する. さらに, かつて聖弾流を降下させた聖梵ミロクも聖被膜変化し怪奇ミロクとなった. そして三人の創聖巡師が圧倒的な力で聖魔両軍を襲撃した!また彼等は絶対壁によって久遠域にいるマリアを孤立させた. しかし前述の通りデカネロンは絶対壁を超え久遠域に向かった.
     さて, これに危機を感じたのが源層界の聖神ナディアである. 待ちに待った創造神ナディアのシールとしての登場である!ナディアは輝体化したロココをパワーアップさせ, 曼聖羅に対抗させる事を考えた.

     なお, プタゴラトンは倒されたとされているが, 実際にはコミック版スーパービックリマン([3, 6]など)でも健在で, 2000でも公式ストーリー(といっても前述したスーパービックリマンの時代の話だが)で触れられている!これは旧のプタゴラトンと同一人物なのだろうか?






    Last updated in Feb. 21. 2002. Tomohiro Yamada / y64k@chive.ocn.ne.jp

    inserted by FC2 system